8月に日経平均株価が急落して以来、乱高下が激しくなっている株式市場。その中で有望な投資戦略の一つが「低ボラティリティ銘柄」に注目した投資法だ。特集『二番底か高値奪還か 最強株で勝つ!』の#18では、低ボラ投資の魅力と、ボラティリティが低い銘柄について具体的に紹介しよう。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
低ボラティリティ戦略の意外なパワー
「リスクの低い」銘柄ランキング
8月に日経平均株価が一時3万1000円台にまで急落し、その後も株式市場の乱高下が激しくなっている。これまでほぼ右肩上がりで上昇を続けてきた相場は曲がり角を迎えたが、そうした状況下でも通用する有力な投資戦略はないのか。
マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、「いま注目しているのが、低ボラティリティ戦略だ」と言う。
低ボラティリティ戦略とは、投資リターンや株価のボラティリティ、すなわちその変動幅が低い銘柄を中心に投資を行うというものだ。直接的には、標準偏差が小さければボラティリティが低いということになる。
変動が小さい銘柄であれば、相場が混乱しているときでも下値抵抗力が強いことは直感的には理解できる。ただし、広木氏の研究によると、低ボラ戦略は過去のインフレ期、デフレ期のいずれのタイミングでも一貫して有用性があるといい、また8月に相場が急落・急上昇をした際にもベンチマークよりも良好な結果となったという。
では、低ボラ銘柄とは一体どのような銘柄なのか。
次ページでは、ボラティリティの低い25銘柄のランキングを紹介する。個人投資家にも馴染みの深い大手通信銘柄や小売り企業などが多数ランクイン。加えて、低ボラ投資の際の“注意点”についても解説する。その詳細を見ていこう。