富裕層のお悩み(3)
海外資産の管理がややこしすぎる!

 富裕層の中には、家族が海外に住んでいる、あるいは海外に資産を持っているケースも少なくありません。しかし、これらの資産が問題を引き起こすことがあります。

 例えば、子どもが海外に移住した場合、その子どもが相続した資産を適切に管理できるかどうかが問題になります。また、ハワイなどの海外でコンドミニアムを所有している場合、現地の法律や税制が日本とは異なるため、資産管理が複雑になることがあります。さらに、海外の預金口座を持っている場合、出金(日本にお金を戻す)が困難な状況に陥ることもあります。

 また海外では、日本よりもトラスト(いわゆる信託、しかし信託銀行をイメージするとちょっと違う)が発達しています。資産家が海外のトラストに資産保全したはいいが、本人が亡くなった後、子どもたちがトラスト内にある資産を毎年一定額以上引き出せない……などのトラブルはよくある話です。

 こうした海外資産に関する問題を解決するためには、現地の法律や税制についての知識を持った専門家のサポートを受けることが重要です。また、海外に住む家族とのコミュニケーションを密にし、資産の管理や相続について事前に話し合っておくことも不可欠です。

 言葉の問題、税制の問題、手続き上の実務の問題などさまざまな問題をひもとかないと解決できません。