同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「声富(せいふ)の法則」である。
【貧す人】予算をどれだけ確保できるか?
【稼ぐ人】利益をどれだけ確保できるか?
会社を大きく発展させるために、絶対に失敗しない、確実な方法がある。
それは大ヒット商品を開発したいときでも、新しいビジネスモデルを見出したいときでも、大口の顧客と出会いたいときでも、必ず効果を発揮する。
その方法とは、顧客の声に耳を傾けることだ。
顧客の声は、売上を上げるアイデアの宝庫。
だから、「声富(せいふ)の法則」と呼んでいる。
顧客の声を富に変えるシンプルな方法
では、どうやって声を富に変えるのか?
まずは、顧客リストを眺める。
リアルに顧客の名前、住所が書かれているファイルを見ると、顧客の一人ひとりがデータとしてではなく、顔を持った人間であることが感じられる。
いったいどの地域にどんな人が住んでいるのか? マンションか? 一戸建てか? 若い人が多いのか? 年配者が多いのか? どんな商品を買い、どんな商品を買わないのか? さらに購入履歴を見れば、どの商品を買った後、どんな商品を買う人が多いのか?
こうした驚くほどの情報が、たった20分、顧客リストを眺めるだけで得られる。
その後、顧客をより深く理解してみよう。
顧客の声はアンケートで集められる。その中から気になる声を取り上げ、議論する。
長年の顧客にアフターサービスを提供しながら、商品の使用状況を深く尋ねる。
クレームを一時的に解消するのではなく、その背景にある問題をあぶり出す。
今までの顧客層と異なる人を会食に招待するなど、顧客との接触を増やし、その声を社内に拡散していく。
事業の新しい飛躍を支えてくれる人
このように、顧客の顔が想像できると、顧客が喜びそうな新しい提案がいくつも浮かんでくる。
お勧め商品を提案するクロスセル、より高付加価値の商品を提案するアップセル、より廉価な商品を提案するダウンセルなどの基本をやるだけでも、想像以上の利益が得られる。
結果、新しい挑戦への潤沢な原資を確保できるようになる。
【貧す人】は、「予算をどれだけ確保できますか?」と会社に尋ねるが、
【稼ぐ人】は、「利益をどれだけ確保できるだろうか?」と自分に尋ねる。
そして、その利益を生み出す顧客へのさらなる奉仕を企画・実行する。
事業の新しい飛躍を支えてくれるのは、いつも「顧客」なのだ。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)