系列に女子大がある中堅校は午後入試に注目

 系列に女子大がある中堅校の2025年入試は、入試回によって上下している。横浜女子御三家と並ぶ存在のカトリック校が湘南白百合学園。1日午後入試で華麗な復活を遂げたが、25年は全体的に緩和傾向にある。[2日4科]は1割弱減で、24年実倍率2.04倍から25年は2倍弱になりそうだ。

 [1日午後]は24年に485人もが受験し、実倍率3.07倍と人気だった。算数か国語を選択することになるが、志望者数を見ると減少傾向で、特に国語は4割減となっている。25年は3倍を割りそうだ。もう一つ、[2日英語資格]は国語と数学を当日受験し、英語は英検の級数で得点が決まる設計となっている。24年は26人が受けて実倍率1.86倍だったが、志望者は増加傾向にあり、25年は2倍を超えそうだ。

 日本女子大学附属は、[2日2回]として算数1科入試を新設する。志望者数を見ると[1日1回]にほぼ比肩しており、200人に迫る受験生を集めるかもしれない。1回は、1割半減で24年実倍率1.58倍からさらに緩和が予想され、狙い目の入試となりそうだ。[3日3回]は2割減で、24年実倍率2.23倍が2倍程度まで緩和するかもしれない。

 栄光学園のお隣にある清泉女学院は5回の入試を行う。24年に197人が受験して実倍率2.03倍だった[2日午後3期]は1割志望者を増やしており、25年も一番多くの受験生が見込まれる。4科・2科・英語資格の3科から選ぶ。同じく124人が受けて2.25倍だった[1日1期4科]と同148人・2.14倍の[1日午後2期2科]はいずれも微減で、25年は少しだけ緩和しそうだ。 [1日午後2期グローバル]は英語による面接のみで、英検2級程度が想定されている。こちらは若干名の募集で、志望者動向は分からない。

 受験生はそれぞれ50人前後だが、二つのポテンシャル入試も設けられている。[3日午後SP]は算数1科の数理的思考を測るもので、志望者数は3割増、25年は5倍台に乗せそうだ。もう一つの[4日AP]はアカデミックポテンシャルということで、総合的な問題が問われる。こちらは1割強減っており、24年実倍率3.93倍からは緩和しそうだ。