大手塾の偏差値帯別に
入試問題を3パターン解説

 大手塾が出している偏差値(日能研と四谷大塚を想定)ごとに入試問題を分析してみます。ここでの偏差値は、あくまでも目安とお考えください。

(1)「大手塾の偏差値60以上」の学校の入試問題

 模試では出題されない「その場で考えさせる問題」といった思考力系の問題が出題されます。塾のカリキュラムでは扱わないような問題が出題されるため、合格判定模試ではなく過去問との相性を見ると良いでしょう。

 また、合格最低ラインが合計点の6割を切るような学校もあるので、そのような学校は抜群にできる得意教科が1つでもあれば、十分に逆転が可能です。

(2)「大手塾の偏差値50〜59」の学校の入試問題

 これはどの学校にも言えることですが、「配点」は学校によってまちまちです。自分の得意教科の配点が大きい場合は、有利に働きます。さらに合格者平均点と受験者平均点の差が大きい教科が、得意教科であれば逆転のチャンスはさらに広がります。

 また、午後入試や後半日程の入試は、二科目や算数か国語の単科であったり、特色のある出題の学校が年々増えています。日程を広げて出題傾向を見ると、合格の可能性は広がります。

(3)「大手塾の偏差値49以下」の学校の入試問題

 合格判定模試よりも基本問題を中心に出題する学校や、算数でいえば「ニュートン算や立体図形の複合問題」など難度の高い問題は出題されない学校も見られます。

 模試には、設問別の正答率が付いています。ここに注目しましょう。「みんなが取れている基本問題は強いけれど、応用問題は手がついていない」というケースは、過去問をやってみると意外に健闘できるということが分かるかも知れません。

 まとめると、自分の状況(特に武器となる得意教科)と学校の出題傾向が合致している学校が志望校に含まれているか?という視点で受験する学校を探すのが良いと思います。