BEV版とICE版のMINIクーパー、どこが違う?
……と、試乗記の前にもう少しお付き合いを。
先に述べた通り、4代目のMINIにはBEVが用意されている。パッと見は同じだが、ICEとBEVを並べてみると、その違いは明確だ。
空力特性を追求してのことだろう。BEVの方がフロントガラスの傾斜が大きく、丸みを帯びている。ドアノブはICEの方はガバっとつかめる従来型であるのに対し、BEVは内部に収納されるタイプで、車体側面がツルッとしている。もう一つのアイコンであったはずのホイールアーチを飾る黒い樹脂製モールもなくなっている。「EVのお作法」に従い、全体的にヌメッとツルッとしているのだ。
ボディサイズを比べてみよう。
BEV(MINIクーパーSE):全長×全幅×全高:3860mm×1755mm×1460mm
BEVの方が、短く太い。そしてBEVは全長が短いにも関わらず、ホイールベースが30mmも長い。大きいバッテリーを床下に収納するためだ。そして、より大きなバッテリーを積むSEは、Sより実に320kgも重い。ほぼ同じ大きさの2つのMINIの重量差が320kg。やはりEVは圧倒的に徹底的に重いのだ。