乗り心地、ハンドリング
競合トール/ルーミーと比べれば超良好
現行ソリオシリーズの大きな美点は、Aセグメントミニカークラスでありながら乗り心地やハンドリングが優れていること。タイヤが165/65R15という細いサイズの省燃費モデルなので、コーナリングの限界性能は低い。が、前後のロールバランスが非常に良くチューニングされているので、全高1745mmという背高モデルの重心の高さがあまり気にならず、ワインディングロードでもミズスマシのごとく綺麗な走行ラインで走れる。
ストロング版も基本的にはその味を踏襲しているのだが、マイルド版ほど絶妙なバランスではなかった。ボディ後部に数十キロのバッテリーパックを積んだ関係でマイルド版とはサスペンションチューニングが変えられており、それが影響したものと考えられる。
乗り心地も路面の凹凸をヌルヌルと気持ち良く吸収するマイルド版に比べてややバタつく印象。ただし、設計の古いトール/ルーミーとの比較では圧倒的優位性をキープしていた。
静粛性は、バジェットカーとしてはこれで十分と言えるくらいに静かだが、舗装面のザラつきが大きいところではゴーッというボディ全体の共振がやや大きめに出る。
スズキ車の快適性は日進月歩で、静粛性については後発の軽自動車「ワゴンRスマイル」のほうが上回っている。遠からず行われるであろうマイナーチェンジでレベルアップが図られるか興味深い。
