非公認の“安い・早い”は
あくまで本人次第!

 最後にもう一度、非公認教習所のメリットとデメリットをおさらいしましょう。非公認教習所は、公認教習所に比べると学科教習がなく(アプリやネット上のサイトで自習可能)、技能講習の時間も短くできるため、費用を安く抑え、短期間で免許を取得することが可能です。

 一例として、「東京 非公認教習所」でネット検索すると上位に出てくる某自動車学校と、その学校と同じ区にある公認教習所(「○○区 公認教習所」で検索し上位に表示)を比べてみましょう。非公認校の料金は、普通免許のオートマチック(AT)車限定で、「最大17万5000円」(29歳以下、一括払い)とうたっています。一方で公認校は、同じくAT車限定で「28万7000円」(学生)の料金設定です(どちらも消費税別)。非公認の方が10万円以上、安いことが分かります。

 他方、非公認だと仮免許、本免許の適性検査、学科試験、技能試験を運転免許試験場で受けなくてはなりません。適性検査と学科試験は同日に受けられますが、学科試験と技能試験は別日なので、最低でも仮免許で2日、本免許で2日、計4日は運転免許試験場に出向く必要があります。

 しかも、非公認の“安い・早い”は、それが確約されているわけではなく、あくまで本人次第です。何度も試験に落ちれば当然、取得までの期間は長くなりますし、練習量を増やせば費用はかさんでいきます。

 費用や時間を考えずに「容易さ」という尺度のみだと、指定自動車教習所、特定届出自動車教習所、届出自動車教習所、指定外教習所という順になるでしょう。