成果・成績には
「お金」で報いるべき

 西郷隆盛は、「功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ」と説いています。

 ビジネスパーソンに置き換えると、成果を出す人には賞与などの報酬で報いるということです。なぜなら、成果を出す人は頑張る気持ちの強い人だからです。しかし、その“頑張る気持ち”が部下に向かうとパワハラにつながりがちです。

 自分がこれだけ頑張って成績を出しているのだから、部下たちも同じように頑張れるだろうとプレッシャーをかけてしまう。

 仕事である以上、ある程度のプレッシャーは仕方ないとは思います。それでも、部下からハラスメントと訴えられるレベルのプレッシャーをかける人をリーダーにしてしまうと、組織が壊れてしまいます。

 もちろん、成果を上げる優秀な人の全てがパワハラ気質のある人物とは限りません。プレーヤーとして成果を上げるだけでなく、マネージャーとして部下の育成も上手にできる“両利き”の人はいるでしょう。

 パワハラ気質のある人物かどうかは、普段の言動をよく観察していれば分かります。とくに会議などでマウントを取ろうとする人には注意が必要です。そのような人の功績に対しては地位で報いず、お金で報いればいいのです。