明暗が分かれた春日部共栄と獨協埼玉

 直線距離なら開智と3キロほどしか離れていない春日部共栄(春日部市)は、新型コロナ禍が落ち着いてから人気が年々アップしている。志望者数を見る限り、2025年も全体的に倍率が上がりそうだ。

 各入試回にはプログレッシブ政経(政経)とIT医学サイエンス(医学)という二つのコースがあり、募集人員は各80人。志望者数はそれぞれ出ているが、受験者数と実倍率は両コースを合計して算出している。

 24年受験者数が多い順に見ていこう。401人の[10日午後1回2科・4科]は実倍率1.82倍だったが、志望者数は政経が6割増、医学は5割半増と人気で、25年は2倍超えもありうる状況だ。287人の[10日1回4科]は同1.88倍だったが、志望者数は政経が3割半増なのに対して医学は4割弱減と対照的である。
 
 265人の[11日午後2回特待]は4科で、同3.15倍と高倍率だが、政経が4割増、医学が5割増で、25年は4倍を軽く超えそうな勢いである。187人の[15日特待チャレンジ]と184人の[13日午後3回]はいずれも2科で、実倍率は1.82倍と1.86倍と近い。志望者数は政経8割増・医学微増と政経4割半増・医学5割増といずれも大きく増えており、25年は共に2割台半ばを目指すことになりそうだ。

 獨協埼玉(越谷市)の最寄り駅は東武伊勢崎線「せんげん台」駅。すべての入試回が4科という学校は、今では珍しいかもしれない。隔年現象があるのか、四模試の志望者数はいずれの入試回も24年より減少傾向で、25年は緩和しそうである。

 川口会場も設けられる[11日1回]は、24年に1092人が受験、実倍率は1.42倍となった。同様に、[12日2回]は292人で1.76倍、[17日3回]は176人で1.8倍だった。志望者数はそれぞれ2割半減、4割弱減、2割半減となっている。25年は、1回の受験者数が1000人を切るかもしれず、さらに受けやすくて受かりやすい状況になりそうだ。2回と3回も1倍台前半となりそうで、25年の狙い目校といえる。