コンサル大解剖Photo by Akira Yamamoto

コンサルビッグ4の台風の目として、年約30%の成長を記録するなど、ここ数年業績を急拡大させてきたのがEYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)だ。長期連載『コンサル大解剖』では、EYSCの近藤聡社長のインタビューを前編、中編、後編の3本にわたってお送りする。前編となる本稿では、近藤氏がEYSCの昨期の業績と今期の業績見通しを明かした上で、「今期は休みの年」と打ち明ける。その発言の真意とは。また、ここ数年続けてきた「年1000人超」の大増員計画に関しては、今期の具体的な採用数にも言及した。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本 輝)

成長が続くEYコンサル
採用の手も緩めず

――2023年6月期通期の売上高は約800億円超とのことでした(『EYコンサルが売上高800億円超で2強を猛追!元デロイトの社長が明かす「全方位改革」の中身』参照)。24年6月期通期の業績はいかがでしたか。

 まず、人数についてお伝えすると、23年6月期の人数が3889人で、24年の10月時点では約4100人となっています。ただし、7月に組織体制を変更して、IT監査を担ってきた部隊の約500人が監査法人のサービスラインに移ったので、その部分の人数の減少が反映されています。

 この体制変更は、グローバルベースでコンサルからアシュアランスに移す動きに合わせたものですが、もともとサービス自体が監査の一部ですし、特段コンサルビジネスには影響はありません。

 それで、業績についてお話をしていきますね。

次ページでは、近藤氏が直近の業績や今後の目標、さらに大増員を進めてきた人員体制に関連して、今年の採用人数の目標も赤裸々に明かす。近藤氏は、今期について「休みの年にする」という意味深な発言をした。その真意とは。