リモートで働きやすい半面
「長時間労働につながる」指摘も

 コロナ禍で人々の行動が制限され、働き方の見直しが進められた。多くの企業でリモートワークやフレックスタイムの導入が推進された。

 個人の裁量で業務時間を調整できるようになった結果、不必要な残業が減少し、プライベートとの両立がしやすくなったことが、ランクイン企業のクチコミからも分かる。

「リモートワークが浸透しており、多くのミーティングがオンラインで行われる。オフィスもフリーアドレス。プロジェクトによっては、ほとんど出社せずに勤務することが可能。また、コアタイムなしのフレックスを採用しているため、時間の調整はしやすいと感じる。特に現在子育て中の社員は恩恵を感じているのではないかと思う」(コンサルタント、女性、PwCコンサルティング合同会社)

「昨今では、リモート業務のスタイルが定着して、過度な残業などはかなり減っている。休日等の作業や業務もあることはあるが、かつてほど長時間労働の常態化はなくなってきている」(営業、男性、博報堂)

 企業ごとに浸透の度合いは異なるものの、リモートワークの導入が残業時間削減に一定の影響を与えたことはたしかだ。

 リモートワークにより働きやすさが向上した半面、プライベートとの境界があいまいになり、いつでも働ける環境が長時間労働につながるという指摘も散見された。

 またコミュニケーションや管理・評価における課題から、リモートワークを廃止する企業も増えつつある。

 コロナ禍で生まれた新たな働き方が今後どのように変化し、定着していくかが注目される。