10月決定会合、政策金利「据え置き」だが
味わい深かった展望レポートと総裁発言
日本銀行は、10月30、31日の金融政策決定会合で、前回9月の決定会合に続いて、政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)の誘導水準を0.25%で据え置いた。サプライズはなかった。
だが筆者は、次回12月18、19日の決定会合で日銀が利上げを決めるとの見方を改めて強めた。
政策金利が据え置かれたものの、政策決定以外のところにこそ、今後の金融政策運営に関わるヒントがちりばめられていたからだ。
同時に公表された「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で示された物価や賃金、海外経済の評価と、決定会合後の会見での植田和男日銀総裁の「時間的余裕をもって見ていくという表現は不要になる」という発言を踏まえると、12月の利上げがメインシナリオといえる。