「気が合わない人」と仕事をするときに役立つたった一つのスキルPhoto:PIXTA

仕事をしていると、話がかみ合わない、気が合わないと感じる人は必ずいる。ただそうした人を切り捨てるだけでは、仕事が広がらない。気が合うか合わないかの問題は、持って生まれた性格に起因するのでどうしようもないと思われがちだが、一つのスキルを発揮するだけで、相当程度改善できる。ダイヤモンド・オンラインで2021年12月21日に配信された記事を再配信する。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

気が合わない人を
切り捨ててしまっていないか

  誰しも、気が合う人と、合わない人がいる。「リスクを恐れずに思い切って取り組もう」とかけ声をかけた時に、「そのとおりだ。チャレンジしよう」と即座に応じてくるような気が合う人もいれば、「慎重に取り組んだ方がよい。周到な準備が必要だ」と言うような気が合わない人もいる。

 リーダーがメンバーからの報告を受けている場面でも、いつもスムーズに理解できるメンバーと、説明がすんなりと理解できず報告のたびにいら立ってしまうメンバーもいる。

 人事権を持っているリーダーは、気の合わないメンバーをチーム外へ異動させてしまうということもできなくはない。しかし、気の合うメンバーばかり集めてしまった場合、チーム内の意思疎通は図りやすいが、多様なチーム外のメンバーや顧客とのコミュニケーションが円滑に進まないということがよくある。

 メンバー側から見ると、気の合わないリーダーがいても「部下は上司を選べない」と自分に言い聞かせて、「触らぬ神に祟りなし」と馬耳東風を決め込むケースも少なくない。

 気の合わない人と、気心知れるようになれる方法はないのだろうか。このように申し上げると、「気が合うかどうかは、人と人との気性、性格によるものなので、後天的にどうにかなるものではない」という諦念さえ聞こえる。

 しかし、私はそうは思わない。たった一つのスキルを駆使できるようになれば、気が合わない人を、相当程度引き付けることができ、話もかみ合うようになる。