30代で安定した東京国税局の職を辞してライターとして独立した、小林義崇氏。金利や資産運用、確定申告や相続など、お金にまつわる話を誰にでも分かりやすく説明できることから、執筆だけでなくテレビ出演やセミナーなどにも引っ張りだこだ。そんな売れっ子フリーランスがスケジュール管理について気を付けていることとは。※本稿は、小林義崇『新しいフリーランスの歩き方』(扶桑社)の一部を抜粋・編集したものです。
スケジュールに余白を作ると
プレッシャーが減り収入も増える
僕にとって何よりメンタルの負担になるのが、予定をキャパ以上に詰めてしまったときです。
こうなると、家族と過ごしたり趣味をしたりしていても、仕事のことが気になって楽しめなくなりますし、好きで始めたはずの仕事も辛くなってきます。
マルチタスクはかえって非効率と言われますが、たしかに複数の仕事を抱えていると進捗が遅くなるように感じます。きっと、目の前の仕事に集中しなくてはならないのに、別の仕事が気になってしまうからなのでしょう。
こうした反省から、僕はあえてスケジュールに余裕をもたせるようにしています。厳密に計算しているわけではありませんが、毎月2~3日程度は余白をつくるよう意識しています。
このようにすると納期に追われるプレッシャーがなくなり、ひとつひとつの仕事のクオリティは間違いなく上がります。結果的に収入が増え、より時間に余裕をもちやすくなりました。
スケジュールに余白をつくると、新たな可能性のチャンスを掴みやすくなるメリットもあります。僕は、異業種交流会などに誘われることが多いのですが、そうした場に顔を出すことで新しい仕事や活動へと導かれることが少なくありません。自著の出版や大口の案件獲得などにつながったこともありました。
でも、もし僕がめいっぱいスケジュールを詰め込んでいたら、せっかくお誘いをいただいても「こんな忙しいときに……」とネガティブに捉えてしまうと思います。そうしてお誘いを断っていると、だんだん誘ってもらえなくなり、新しいチャンスを掴む機会を失っていたことでしょう。
パツパツのときにかぎって
めったにない好条件の仕事が!
ただ、スケジュールに余裕をもとうとしても、好条件の仕事のオファーが重なると、つい無理して仕事を詰めたくなってしまうかもしれません。
僕は、好条件の案件を優先し、スケジュールにある程度余裕をもつようにしていますが、好条件の案件が同時期に重なることがあります。
あるとき、このようなことがありました。