ダウ最高値更新、ビットコイン急騰
減税や規制緩和歓迎の“熱狂”は続くか
米国金融市場にとって前回2016年大統領選のトランプ氏勝利は「ビッグ・サプライズ」であり、当時の相場は大変動に見舞われたが、今回24年の同氏の勝利は「予想通り」「期待通り」といった反応であり、驚きはもっぱらハリス氏との間についた大差に向けられた。
米国民にとって最重要だったのは「民主主義」でも「多様性や連帯」でもなく、「インフレ」と「移民問題」だった。そして米国金融市場は、規制緩和や法人税減税などのリフレ的な政策を歓迎している。
大統領選投開票日の翌日、11月6日、前日比1508.05ドル上昇し、4万3729.93ドルと、10月18日以来の最高値を更新したNYダウ平均株価はその後も4万4000ドル台で推移。ビットコインも急騰している。
それは、大統領選に加え上下両院の過半数を獲得した共和党・トランプ陣営の熱気が乗り移ったような「トランプ狂騒曲の開演」と言ってもよい熱狂ぶりだ。
だが金融市場の活況は、急変するリスクがある。