「これぐらいは、してくれて当たり前」と思うと、
人が遠ざかっていく
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私は、「人間の縁は、努力によって育まれていく」と信じています。
たしかに、出会いは偶然かもしれませんが、その偶然を良縁として育んでいくのか、それとも遠ざけてしまうのかは、その人の「小さな努力」の積み重ねによって決まります。
「小さな努力」のひとつが、たくさんの「ありがとう」を言うことです。「してもらって当たり前」と思うと、感謝の気持ちをなくしてしまいます。
『もうひとつの幸せ論』(ダイヤモンド社)の著者、故・小林正観さんは、「ありがとう」の反対語は、「当たり前」だとおっしゃっていました。
「これぐらいは、してくれて当たり前」と思い違いをして、「ありがとう」を言わなくなったとたん、人の縁は切れてしまうものです。
「ありがとう」と言われた瞬間こそが、「自分は、だれかの役に立てている」と確信できる瞬間です。
人は、自分を客観視できません。けれど「ありがとう」の言葉をいただいたとき、自分の存在価値を見出すことができる。それが嬉しいから、「笑顔になれる」のです。
「ありがとう」が人間関係を育んでくれるものですし、「ありがとう」がなければ、人間関係は切れてしまいます。そのことを忘れず、小さなことにも「ありがとう」を言えるようになりたいですね。
(※次回の「第9回の記事」は、5月10日(金)の掲載となります)
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