もちろん内容を専門的にしたりしてターゲットを狭めることはできなくはないでしょうが、少なくとも発信の初期フェーズでは「届けたい人にだけ届ける」というイメージは捨てたほうがいいでしょう。広く知ってもらう中に、あなたが届けたい人がいるのです。届けたい人がいるなら、まずは広く知られるための発信をすることが有効です。
まず「多くの人に知られる」ことに全力投球しましょう。
知られるのが先。言いたいことは後です。
「知らない」と「知ってる」を
隔てている高い“認知の壁”
人はそもそも、知らない人の話は聞いてくれません。これはリアルの場面を想像すればわかることです。いきなりあなたの隣におじさんが座ってきて「あのね、僕のビジョンは食料廃棄をゼロにすることなんだ」などと言ってきたらどうでしょうか?まず真っ先に思うのは「誰?」だと思うのです。「へええ、それは立派ですね!もっと話を聞かせてください!」と答えてくれる人はいません。基本的に知らない人の話は聞かない。だからまずは「知られる」ことが重要なのです。
竹村俊助 著
あなたの会社の知名度はどのぐらいでしょうか?誰もが知っているような有名企業でなければ、まずは知られることを目的にコンテンツを作りましょう。「バズらなくていい」などと言っている場合ではないのです。
この「知られる」という部分をすっ飛ばしている会社は案外多いものです。存在を知られていないのに、自社のよさやビジョンを語る……これでは誰も読みません。
まずは「知らない」という場所から「知ってる」という場所に行く必要があります。僕はこれを「認知の壁を越える」という言い方をしていますが、認知の壁を越えないことには、いかにビジョンを語っても、いかに働き方の魅力を語っても届きません。
ほとんどの会社がこの「知ってる」まで到達していない。逆に言えば「知られている」状態にさえなれれば、何を発信しても聞いてもらえるようになり、無双できます。