「セールで使わない物を買ってしまう人」が見落としている“たった1つ”の重大視点写真はイメージです Photo:PIXTA

ちょっとモヤっとするあの人の違和感、発達障害グレーゾーンが原因かもしれません。1万人以上をカウンセリングしてきた専門家が、違和感の正体と対処法を解説します。第4回目は「買い物依存」について。実際にあったケースをご紹介します。(ストレスマネジメント専門家 舟木彩乃)

「いらないのに…」
セールで使わない物を買ってしまうのはなぜ?

「買い物依存」という言葉を聞いたことがありますか?

 年末年始は、「買い物」に拍車がかかることがあります。季節柄、おせち料理や福袋などのセールがありますが、販売する側は「当店限り」とか「なくなり次第、終了」などと言って、他のお客さんとの競争を煽ったりします。購買意欲をそそるような音楽や広告を展開し、五感に訴えることもあります。

 その結果、普段の買い物では「必要なもの」を買う人でも、年末年始などは買うという行為が達成感に繋がり、快感を覚えてしまうのです。

「何をいくらで買うか」といった買い物の中身ではなく、買い物をすること自体が価値となってしまって、買い物が目的化してしまいます。そのため、必要以上に買い物をしてしまうというわけです。

 このような経験は誰にでもあると思いますが、さらに進んで、「買い物依存」の場合はどうなっているのでしょうか。

 Aさん(女性)の例をご紹介します。

 彼女は幼少期から、特定のキャラクターや物にこだわる傾向がありました。毎日持っていくハンカチやティッシュに好きなキャラクターのプリントが入っていなければ大騒ぎし、違うキャラクターのお弁当箱の場合はなにも食べないなど、そのこだわりは強く徹底していたということです。

 人気アニメのキャラクターにはまり、お年玉やお小遣いはそのキャラクターグッズを購入することで全部消えていきました。しかし、買うと満足してしまい、ずっと値札がついたまま放っておいたりすることもあったため、無駄遣いだと親からよく叱られていました。

 大人になって結婚をした現在、今度はブランド品の靴に対する執着が強くなりました。