「ビジネスの現場でいつまでも活躍し続ける人の共通点があります」
そう語るのは、転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さん。1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験を持つヘッドハンターであり、「現場」と「経営者」の両方の視点で、「圧倒的に活躍する人たち」と関わってきました。
その高野さんがベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめた書籍『ベンチャーの作法』が刊行。発売たちまち重版し、“きれいごと”抜きの仕事論に、社員からは「もっと早く知りたかった!」、経営者からは「よくぞここまで書いてくれた!」と、SNSでも多数の感想が投稿されるなど異例の反響となっています。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「自分の賞味期限は誰が決めるのか」についてお伝えします。

【すぐに引退せよ】職場にいる「使い物にならないベテラン」と「60代でも活躍する人」を分ける、たった1つの違いPhoto: Adobe Stock

「時代の流れ」についていけない人

 年齢が上がってくると、人は新しい挑戦をしなくなります。

「今さらSNSなんて恥ずかしくてできません」
「それは若い人のものでしょう」

 こう言って敬遠する人は少なくありません。

 ですが、ビジネスの世界に身を置いている以上、その世界の変化に合わせて自身をアップデートしていかなくてはいけません。

 それができない人は、流れについていけず締め出されるだけです。

 今の時代にインターネットやパソコンを使えない人が、まともにビジネスをできると思うでしょうか?

 極端なたとえ話ではありません。レガシー企業の経営者には、実際にそういう人が今でもいたりします。

 そこまででなくとも、ベンチャーに勤めているのならせめてTikTokやInstagramくらいはやっておくべきでしょう。

あなたの賞味期限を決めるのは誰か

 野球やサッカーといったスポーツには引退適齢期があります。
 早ければ30代で、40代ともなれば多くの選手が次のキャリアを考え始めます。

 一方でビジネスの世界では、60代でも現役バリバリのビジネスパーソンは山ほどいます。80代で経営の最前線に立っている経営者もいます。

 ビジネスの世界では肉体が動くかぎり、たとえ動かなくなったとしても、生涯現役でいられるのです。

 ですがそのためには、自らの思考や価値観をつねにアップデートし続ける必要があります。
 時代の感覚からズレてしまうと、もちろんビジネスはうまくいきませんし、仲間や協力者もついてきません。

 こうなると、ビジネスという世界から引退を突きつけられます。
 自分のビジネスパーソンとしての賞味期限を求めるのは、他でもない、「あなた」自身なのです。

何事も体験してみよう

 年齢を言い訳にせずに、何事もまずはやってみてください。
 新しい商品やサービスが登場したら体験してみてください。
 社内の若手に自分から教えてあげるくらいになってください。

 そこから若手世代との交流が始まり、また新しい知識や情報が手に入ります。

 私も焦りに駆られて若手ビジネスパーソンとの交流を始めました。
 そこでお会いした方々からは本当に多くの学びと刺激をもらっています。

 それが、私のビジネスパーソンとしての現役期間を延ばしてくれています。

(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)