新NISAは25年も「1月一括投資」が有利?鍵はトランプ政策による金融市場不安定化リスクPhoto:PIXTA

2024年新NISAは「1月一括投資」が圧勝
購入単価、TOPIXで約13%割安

 2025年の新NISAの非課税投資枠360万円の投資先や投資タイミングをどうすべきか。

 投資家の中には悩んでいる人も少なくないだろう。

 新NISAがスタートする直前の23年後半、「つみたて投資」か「一括投資」かが大きな話題となり、SNS上などでは一種の論争ともいえるほどの盛り上がりを見せた。

 主要株価指数の推移を確認すると、24年は日本株(TOPIX)、米国株(S&P500)、全世界株式(MSCI-ACWI=通称オルカン)のいずれも1月が最も低く、年央にかけて上昇した後も高値圏を維持している(図表1)。

 年末までに相当な下落がない限り、24年は「毎月定額つみたて投資」よりも「1月一括投資」のほうが安く購入できたことになる。

「1月一括投資」の購入単価は、「毎月定額つみたて投資」と比べてTOPIXで約13%、S&P500で約17%、全世界株式で約15%安く済んだ。この購入単価は今後の株価動向の影響を受けないので、24年は「1月一括投資の圧勝だった」といえる。

 25年の投資判断のポイントは、1月に発足するトランプ新政権の政策動向だ。大統領選の公約などで掲げられた大型減税などは景気押し上げ、インフレ率を高める可能性がある一方で、関税引き上げや移民規制強化は当初はインフレを促進させるものの景気を押し下げると予想される。

 インフレや金利の動向をめぐって、金融市場が不安定化する恐れがある。この点をどう考えるかだ。