新年を迎えた。気持ちを新たに、「今年こそは外国語の勉強を頑張りたい」「資格のための勉強を始めたい」といった目標を考える人もいるだろう。しかし、新年に立てた目標に挫折してしまう人も少なくない。目標を達成するコツは何か。日々忙しい中で勉強の習慣を身に付けるにはどうすればいいのか。脳内科医の加藤俊徳氏が解説する。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部 笠原里穂)
新年の目標に挫折する
決定的な理由
新しい年が始まるこの時期は、新たな目標を立てる良いタイミングだと思います。年末に1年間を振り返り、年が明けてからは「今年こそやりたいこと」を考える時間にできるといいですね。
ただ、新年に立てた目標に向けて頑張ろうと決意したのに、挫折してしまったことがある人も少なくないでしょう。挫折してしまう大きな理由が一つあります。
目標が高すぎるのです。
皆さんも今、まさにその状況かもしれませんが、正月は多くの人が休暇中ですよね。睡眠もとれており、エネルギーも十分。コンディションは絶好調。しっかり休んだ脳でじっくり考えて目標を立て、「これならいけそうだ!」とやる気がみなぎるかもしれません。
一方で、休みが終わり、日々の生活に戻ると環境は一変します。5日間毎日働いて疲れ切った金曜日には、正月に立てた目標は全く現実的ではなくなってしまうのです。
ただ、これは「目標は低めに設定しておこう」とか、「いつもと環境が違う正月に目標設定すること自体をやめよう」という話ではありません。一度設定した目標に固執するのではなく、トライしてみた状況を踏まえて、適切な目標になるように修正するのが大切だということです。
正月に目標を立てたら、成人の日くらいまでは「目標の調整期間」にできるといいですね。この目標を調整していく作業自体が目標に対する意識を高めるので、三日坊主になるのを防ぐことにも効果的です。