副業ではなく独立する場合の考え方
ただし、副業ではなく、独立して「好き」を商品にして稼ぐ場合は、少し考え方が異なります。
たとえば現在、毎月30万円の収入があり、独立しても同じだけの収入を得たいと考えているとすれば、限界利益30万円を得られたからといっても、それは単に生活を成り立たせるための最低限の数字にしかなりません。
得た利益をすべて自分の生活費にあてるのではなく、新しい商品やショップのサービスを向上するために再投資する。これができるようになってこそ、お客さんに喜んでもらい、さらに売り上げが伸びていくようになるのです。
限界利益率とは?
売上高から変動費を差し引いたのが限界利益ですが、売上高のうち限界利益が占める割合を示すのが「限界利益率」です。
この限界利益率を算出することによって、売上高の増減にともなって、限界利益がどれだけ変動するかを把握することができます。限界利益率は、次の計算式で求められます。
前述したワインの例をベースに説明すると、1本1000円のワインが売れたときの利益300円(売上高-変動費)が限界利益です。
限界利益を売上高で割った30%の部分が限界利益率ですが、「1 - 原価率70% = 30%」とも求められます。
損益分岐点売上高は?
この限界利益率がわかれば、先の損益分岐点売上高も、次のように算出できます。
先ほどのワインの例にあてはめると、次のようになります。
※本稿は、『「おウチ起業」で4畳半から7億円 ネットショップで「好き」を売ってお金を稼ぐ!』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。