経済アナリストなど専門家の意見にも耳を傾ける
政策金利の変更は短期金利の動きに連動します。住宅ローン金利の場合、固定金利は長期金利となるため直接連動しているわけではありませんが、短期金利の上昇は通常将来の短期金利の上昇につながり、長期金利も上昇します。変動金利であれば基準は短期金利であり、直接、政策金利に連動するので、すぐローン金利の上昇につながります。
金利の相場観を養うには、経済ニュースを常にフォローすることが重要です。経済の動向や金融市場の状況を常に把握しておくことで、金利動向の変化にも敏感に対応できるようになります。経済指標はさまざまなデータを見る必要がありますが、少なくとも主要国の消費者物価指数の変化、GDP成長率、失業率などは常に見ておく必要があります。
アメリカはFRBの政策目標に雇用の最大化が入っているので、失業率だけでなく非農業部門の雇用者数や賃金の伸びのデータも重要です。
さらに金利の相場観を養うには、金融の専門家の意見を活用する方法があります。金融の専門家といってもさまざまな分野の人がいますが、金利の相場観を養うには経済アナリストやテクニカルアナリストなど、金融市場の動向を調査する専門家の意見を活用することが非常に有効です。
こうした専門家は、豊富なデータと経験に基づいて経済の動向を分析し、将来の金利動向を予測します。専門家は一般の個人がアクセスしにくい情報源をもとに予測しているため、信頼性が高いことが多いです。
また多くの銀行は顧客向けに経済見通しを提供しています。その見通しは銀行のエコノミストやアナリストが作成しており、経済の現状と将来の予測についての詳細な情報が含まれます。銀行の経済見通しは、住宅ローンを選択する際や借り換えを検討する際の重要な参考資料となるでしょう。
このように、相場見通しを専門とするアナリストの意見を取り入れることで、個人では得られない深い洞察を得ることができます。特に、経済指標の解釈や市場の反応についての専門的な知識は、金利の相場観を養ううえで非常に有益です。
また可能な限り、異なるアナリストの意見を取り入れて、異なる角度から検討するようにすることが推奨されます。複数の視点から検討することで、よりバランスのとれた判断につながります。