クローズアップ商社三井物産の堀健一氏(左)の社長就任発表で、次期社長への期待を表明した安永竜夫社長(当時。2020年12月23日、東京・大手町で) Photo:JIJI

トランプ米大統領の登場で、化石燃料復活と高関税時代到来というチャンスとリスクを抱える資源貿易商社、三井物産の役員人事が発表された。つぶさに見ると「次期社長候補」として、ある人物が浮かび上がる。連載『クローズアップ商社』の本稿では、2年後に任期を終える堀健一社長の後任候補を探った。(ダイヤモンド編集部 金山隆一)

2人の社長候補を追い抜いて
出世レースのトップ集団に躍り出た本命

 2年後にトップを引くとみられる三井物産の堀健一社長の後任候補が浮かび上がっている。ここ3代の社長輩出部門は、飯島彰己前会長が金属資源、安永竜夫会長が機械、堀社長が化学。順当にバランスを考えれば、次は脱炭素時代のトランジッション(移行期)エネルギーとしてさらなる収益の伸びが期待できるLNG(液化天然ガス)を擁するエネルギー部門からと考えられるが、それとは違うシナリオも浮上している。

 次ページでは、三井物産が1月16日に発表した役員人事で判明した、次期社長の最有力候補を明らかにする。