「何の楽しみもない」なら「どんな楽しみがあったらいいの?」と聞いてみる
――謝れ?
そう、謝れ。そして、頑張れ。何に対して不満があるのかを妻に聞いた方がいいです。「何の楽しみもないなら、じゃあ、どんな楽しみがあったらいいの?」と。「英語を習いたい」とか「海外旅行行きたい」とか、何らかの答えが返ってくると思いますよ。そうしたら「じゃあ1年かけて貯めよう、やりくりしよう」って、何らかの話が進むでしょ。
あと、この「同じデパートに行くばかりでつまらない」っていうのも気になった。この旦那さん、いつも同じデパートに連れてくということ?一緒に行くのかしら。
――私もこれ、ちょっと面白い文句だなと思いました。夫婦で一緒にデパート行ってるとしたら、夫婦仲はよさそうですけども……。
いつも同じデパートでつまらないなら、違うデパートに連れて行けばいいじゃない?「人生を返せ」って言ってるうちは、まだね、「なんとかしてほしい」っていうメッセージだから。いくらでもやりようがあると思う。
でも「(人生を)返せないんです」という返答自体が、奥さんの悲痛な叫びを全く理解していないというか、放棄しちゃってるように見えますよ。奥さんの心の叫びを受け取ってあげないと。20年でしょう?こんなに長く夫婦で一緒にここまで来たんだから、感謝とねぎらいの気持ちを持たないと、うまくいかないわよ。
――ちゃんと夫婦で話したほうがいいですね。奥さんの話を聞かないと。
ただ、「話をしたほうがいいですよね」「話し合ったらどうですか」っていっても、実はすごく難しい。実際にはうまくいかないことも多いです。でも、奥さんがこういうメッセージを出しているうちはまだ間に合うから。
正直に話して、奥さんがどうしたいのかということを聞き出して。何もかも全部は無理でも、一つでも何か実現してあげましょう。そうしたら、奥さんはきっとものすごく喜ぶと思う。女の人って、それまでがひどいと、一つなにかしてもらっただけでものすごく感動するものなんですよ。