証券外務員と簿記が人気
IT系、マネジメント系も
以下の表が、「コンサルにハイクラス転職した人が保有する資格ランキング」だ。
AMBIの1位は証券外務員一種、ミドルの転職の1位は日商簿記検定2級だった。
M&A、財務アドバイザリー、投資戦略を扱うコンサルタントにとって、資本市場の理解は不可欠だ。証券外務員の資格取得を通じて、金融商品・投資・証券市場に関する知識を体系的に学べる。例えば、財務戦略コンサルタントとして企業の資金調達やIPO(株式公開)戦略のアドバイスをしたり、事業戦略コンサルタントとして投資や資本政策を踏まえた戦略提案をしたりする際に、有利になるだろう。
また、財務諸表などを扱う機会が多いため、日商簿記検定2級は必要最低限の資格として保有しておきたい。
近年、コンサル業界はITを含む実行支援も提供する形に変化し、ビジネスプロセスを総合的にカバーするようになっている。そのため、グローバルネットワーク機器ベンダーのシスコシステムズが展開するCisco Certified Network Professional(CCNP)といったIT系資格も人気がある。
他に、プロジェクトの計画・実行・監視・制御・終結といったプロセスを体系的に理解し、実践できるようになるProject Management Professional(PMP)も40代以上の転職者に注目されている。
コンサルタントはクライアントの課題を解決するために複数のプロジェクトを同時に管理することが多いが、PMPの知識を活用すれば、スケジュールの遅延やコスト超過を防ぎ、プロジェクトの成功率を高められる。それがクライアントからの信頼の向上と評価につながる。