「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。
![【「77+19」の答え、2秒でわかる?】瞬時にできない人は永遠に“二流”。数字に強い人がやっている“すごい考え方”](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/7/1/670/img_71972b68272258ce64495cbd742850f8261989.jpg)
足し算は、時にめちゃくちゃ面倒
13+22=35
こんな足し算はそこまで苦労しないですね! ただ足すだけですから、暗算でもできる人は多いと思います。
でも、こんなのはどうでしょう。
「うっ」となりますね。理由は、「繰り上がり」です。足して10を超えてしまうと、圧倒されやすくなります。
こんな計算のときに使えるのが、本書で紹介する「ざっくりぴったり算」です。
この「ざっくりぴったり算」は上記の例のような2ケタの足し算にとどまらず、仕事やプライベートのさまざまな場面で使える方法ですので、ぜひ読んでみてください。
「ざっくりぴったり算」ならラクラク
「ざっくりぴったり算」は次のような方法です。
1 まるめて「ざっくり」出す
2 答えに近づけて「ぴったり」にする
では、さっそく問題を解いてみましょう。
まずは「まるめる」です。本書で何度も紹介していますが、すうじはまずは「ざっくり」とらえることが重要です。
今回は19がわかりづらいですね。なので、まず「ざっくり20」に変えちゃいます。
⇒77+20 (四捨五入して19を20にする)
簡単そうな計算になりました。
しかし、20だと厳密には「足しすぎ」ですね。だから、後から1を引いてあげましょう。
⇒77+20-1
これで、左から順に計算してみましょう。
=97-1
=96
ほら。なんだか、面倒そうな計算がずいぶんカンタンになっていませんか?
おさらいしましょう。まず、19を四捨五入でまるめて20にしました。いったん、この20を足します。でも、1を多く足しすぎていますね。なので、後から1を引いてあげます。
どうですか? 結構ラクになりましたよね。実はこれで繰り上がりのある計算をうまく回避しています。
足し算は、繰り上がりがあると急に難しくなります。だから、繰り上がりから逃げて、「かわいい計算」にしてしまうのがコツです。
数字に強い人は、計算する前に「一歩立ち止まる」
この「ざっくりぴったり算」を使えば、ビジネスの数字も、プライベートの数字もぐんとラクになります。
数字に強い人は、細かい数字を電卓で求めようとする前に、
②計算が面倒になりそうになったら、できるだけカンタンな計算になるように数字を調整してしまう
のです。極端に言えば、まずは「①ざっくり方向をつかむ」だけでも多くの場面では十分なことも多いです。
数字に強い一流はこういった柔軟な考え方をすることができる人です。逆に言えば、「数字に弱い人」は数字に何の工夫もせずそのまま立ち向かって撃沈してしまいがちです。
数字を扱う前には、まず一歩立ち止まることを心がけてみるとよいでしょう。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)