
10年、20年先の社会の変化を見据えて、子どもの教育を考え始める親が増えている。幼児から高校生まで教える人気学習塾「VAMOS」の富永雄輔代表が、教育の新潮流から、子供の学力の伸ばしか方のヒントなどを解説する。連載第11回では、中学入試後の入学までの期間をどう過ごせばよいか、塾通いは必要なのかなどについて富永氏に語ってもらった。その後編をお届けする。(進学塾VAMOS代表 富永雄輔、構成/ライター 奥田由意)
中学の勉強は、小学校とは大きく異なる新しい世界です。算数は数学になり、英語の学習も本格化。国語でも古典や漢文といった新しい単元や、小学校の頃とは比べ物にならないくらい難しい論説文も読まなければなりません。その意味では難関校であろうと、中堅校であろうと、私立であろうと、公立であろうと、どの中学生も平等なスタートラインに立たされます。
もうひとつ中学以降の勉強の大きな特徴として、その「連続性」が挙げられます。たとえば、中学1年生の数学で初めて習う正負の数。ここでマイナスの概念を理解しなければ、高校で微積分を解くことはできません。また英語でも、はじめの方に出てくるbe動詞の理解なくして、仮定法などを読み解きながら、英語の長文を読みこなすことはできません。
新たなスタートラインと勉強の「連続性」を前に、どのような準備をすべきなのでしょうか。中学に受かっても塾に行かせたほうがいいのか。進学校に受かった生徒はどうしているのか――。今回は新学期を迎えるまでにやるべきことをお伝えします。