
「カスハラ」(カスタマーハラスメント)はスーパーや飲食店などB to Cの現場で増えているイメージがありますが、実は商社などB to Bの職場でも多いそうです。危機管理コンサルティングの社員たちが“動物アバター”に扮し、職場におけるトラブルについて井戸端会議方式で解決の道を探ります。(エス・ピー・ネットワーク)
B to Bでも「カスハラ」はある!
取引先に怒鳴り散らされる商社マン
今回は、専門商社で経理を担当するAさんからのご相談です。
Bさんは、自社の商材を、主にある流通業社さんに売り込んでいるのですが…その担当者がかなり厳しい人のようなんです。
私たちの商材は、原料が天然由来のものなので、ある程度はバラツキが出ます。選別はしますが、微妙に大きかったり小さかったり、形が少しいびつだったりするのが当たり前で、そんなことは承知の上で買っていただいているはずなのですが、その担当者さんはすぐに返品を要求してくるのです。
それも、しばらく自社の倉庫で眠らせて、「出荷しようとしたらバラツキが大きすぎて、こんなもの出せない!今すぐ良品と交換できないなら、取引を打ち切る!」などと無茶なことを言い、Bさんは夜も休日も関係なく、しょっちゅう呼び出されています。電話口から漏れ聞こえてくる声でも、かなり激しい口調で、怒鳴り散らしているのがわかります。
自社が当社にとってなかなかの大口顧客であることをわかっているようで、Bさんが要望を断ろうとすると、「うちとの取引がなくなったら、キミも困るんじゃないの?」などと、イヤーな言い方もするんです。
Bさんは日に日にやつれて、元気がなくなっています。でも上司や周囲の人は、「あのお客さんはね…まぁ、ああいう人だから」と対応を諦めて、Bさんに丸投げ。皆、見て見ぬふりなんです。それどころか、購買や在庫管理の人は、「変な返品を受け付けるな!」と、Bさんを悪者扱いする始末。
Bさんは、時間外対応も多いので、残業代は多く付きますし、営業成績としては良いので賞与も多いと思いますが…でも、「賃金で解決」できるようなことでしょうか?Bさんがとても心配ですが、私の立場では何もできなくて…。
これってカスタマーハラスメントでは?Aさんの言うとおり、Bさんのこと、心配ですね。今回はカスハラに詳しいシロナガスクジラさんも含めて、ディスカッションしましょう!