そして、理想のキャリアの実現を求めて若手の転職が当たり前となった今、転職者の評価が高い企業も知っておきたい。「中途入社者が選ぶ社員の士気が高い企業」ランキングを見てみよう。全体ではSler、ソフト開発、システム運用が14社で最多だった。
業界を問わず、組織体制や企業文化の特徴としてミッションやビジョンが浸透しており、社員が一丸となって仕事に取り組んでいる様子がクチコミから分かる。
「常にお客様にベクトルが向いているため、ブレることなく高いホスピタリティーを維持して働ける」(Plan・Do・See/営業/女性)
また、企業が求めるバリューに合致しているかどうかという、明確な評価基準が設けられている点も特徴として挙げられる。
就職後に早期離職した人々の「退職検討理由」を分析すると、「仕事内容や配属」「社風」「成長環境」など仕事や職場の風土に関連する要因が上位に挙げられる。
就活後に必要なのは
キャリアオーナーシップ
各企業が終身雇用や年功序列の見直しを進める中、「この会社でこのまま働き続けて、自分のキャリアは本当に大丈夫なのか」と不安を抱く若手社員が増えていることが推察される。
有名な大手企業も、昔の新卒採用を重視する傾向から、現在はキャリア採用の比率を高めている。これから働く人々に求められるのは、単に就職活動で優良企業に入ることではない。「就職後も自己研鑽を続け、仕事で成果を出し、自らのキャリアを自分でデザインしていく姿勢」(鈴木氏)だ。
そのため、新卒で入社した企業に一生勤めるのではなく、複数の企業を渡り歩きながらキャリアを築く「キャリアオーナーシップ」が重要となる。