
近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、最新のデータを反映した3年後の年収を大胆予想。特集『【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?』の#24では、エネルギー業界の予測年収を独自に推計し、全28社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
東電、関電、中電は3年後に年収大幅増!
「1000万円超え」3社のうち1社脱落も
電力にガス、石油元売りが属するエネルギー業界の年収は悪くない。2023年度の実績では、コスモエネルギーホールディングス(HD)、INPEX、J-POWERの3社が1000万円を超えているし、ほとんどの企業で700万~900万円となっている。業界全体として捉えれば商社やコンサルティング業界ほどは高くないが「中の上」といった水準といえよう。
そんな状況の中、待遇で勝ち組となるのは、どの企業だろうか。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、24年3月期までの実績値から3年後となる26年4月期~27年3月期の年収を大胆予想した。
試算対象としたのは、エネルギー業界の28社だ。年収が業績などに連動することを前提に、各社の公表資料を用いて重回帰分析による予測モデルを作成、アナリストによる業績予想のコンセンサスデータを当てはめて試算を行った。なお、業績予想は24年10月時点のデータに基づく。
その結果、3年後の年収が2桁パーセント以上増加する企業も複数あり、大手電力の中には1000万円に迫る会社も。一方で、前述の「1000万円超え」の3社からは1社が脱落することに。
東京電力ホールディングス、関西電力、中部電力、東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力、北海道電力、J-POWER、レノバ、コスモエネルギーHD、INPEX、ENEOSホールディングス、出光興産、イーレックス、石油資源開発、メタウォーター、東京ガス、大阪ガスといった大手や話題の企業は勝ち組なのか、負け組なのか? 3年後の年収はどれくらい増えるのか?一挙に見ていこう。