
近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、最新のデータを反映した3年後の年収を大胆予想。特集『【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?』の#25では、スーパー・コンビニ業界の予測年収を独自に推計し、全15社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
3年後に年収900万円企業が登場!
セブンとイオンの“待遇”序列が逆転
スーパー・コンビニ業界の年収は、決して高くない。2023年度の実績を見ると、セブン&アイ・ホールディングス(HD)が818.9万円、イオンが862.4万円と業界の最大手は800万円を超える水準にあるが、ほとんどの企業は400万~600万円台となっている。
そんな状況の中、3年後の待遇で勝ち組となるのは、どの企業だろうか。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、24年3月期までの実績値から3年後となる26年4月期~27年3月期の年収を大胆予想した。
試算対象としたのは、スーパー・コンビニ業界の15社だ。年収が業績などに連動することを前提に、各社の公表資料を用いて重回帰分析による予測モデルを作成、アナリストによる業績予想のコンセンサスデータを当てはめて試算を行った。なお、業績予想は24年10月時点のデータに基づく。
その結果、3年後の年収が900万円を超える会社が複数登場する試算結果に。一方で15社中8社が減少と、明暗がはっきりと分かれた。2桁増の会社もあれば、2桁減少の会社もあるのだ。
さらには、セブン&アイ・HDとイオンの大手2社は24年の実績と逆転する序列の異変も起こっている。
セブン&アイ・HD、イオン、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス、バローホールディングス、アクシアル リテイリング、ヤオコー、アークス、オークワ、ミニストップ、平和堂、ライフコーポレーション、イズミといった大手や話題の企業は勝ち組なのか、負け組なのか?あるいは、3年後の年収はどれくらい増えるのか?一挙に見ていこう。