1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名! 上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング#10

実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#10では、証券業界のランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

証券業界は年収1億円以上が36人!
野村と大和の幹部が大半を占める

 大手をはじめとして証券会社の業績は好調だ。株高や企業の政策保有株の売却手数料などが追い風となっている。

 幹部の年収も高く、1億円以上の報酬を受け取っている役員は野村ホールディングス(HD)は9人、大和証券グループ本社は10人と、かなり多い。

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。

 では、証券業界で「年収1億円以上」の経営幹部は、どれほどいて、どんな顔触れなのだろうか?集計の結果、証券業界で「年収1億円以上」は36人いることが判明した。全業界の平均が33.6人だから、平均に近い。

 そして、トップの年収は野村HD幹部で、なんと17.34億円。これは上場企業幹部でトップの報酬であるセブン&アイ・ホールディングスのジョセフ・マイケル・デピント取締役の77.32億円には及ばないが、トヨタ自動車の豊田章男会長の16.22億円よりは高い。

 野村HD、大和証券グループ本社、GMOフィナンシャルホールディングス、SBIホールディングス(HD)、マネックスグループ、トレイダーズホールディングス、極東証券、あかつき本社、ジャフコグループ、東海東京フィナンシャル・ホールディングスといった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。全業界の上場企業の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。