デキる上司が「最初の一言」で絶対に言わないこと【コンサルが教える】

否定から入らない
最初の一言に気を付けよう

　まず徹底すべきは、否定から入らない、ということです。

「それはできかねます」「そういう対応はしていないんです」「それは違いますね」などの発言は、いくら丁寧語を駆使したとしても、一言めの発言としては不適切です。

　また、「ちょっと難しいですね」「他の会社さんでもそういうのはやらないことが多いですよ」などの、明確な否定表現ではないにせよ、提示された方針や方向性に対してネガティブに聞こえる表現も、最初の一言としては控えた方が無難です。

　当然ながら、ダメなものはダメですし、やめた方がいいものはやめた方が良いと伝えるべきではあります。ただ、相手の発言に対して、いきなり反撃するのは得策ではありません。

　そういうときは、一旦受け止めてみる余裕を持つと良いでしょう。

　例えば、「なるほど。○○さんのおっしゃっているのは、つまり、××を効率化したいということですね。よくわかります」とか、「ありがとうございます。その観点は持っていなかったので参考になります」とか、「そうなんですね。ちょっと存じ上げなかったです。すみません。もう少し詳しくお聞きしても良いですか」などの、肯定も否定もしない表現をいくつか用意しておくと、相手の気分を害さずに話を進めていくことができると思います。

相手の発言を受け止める
前向きに広げながら方向修正

　相手の発言に対して、しっかりと受け止めた上で、褒めたり、同意したりしながら、前向きな方向に導いて話を広げていくことを目指しましょう。方向修正が必要な場合も、極力否定せずに、前向きな印象を与えていく方が良いです。

　受け止め方としては、「なるほど」「面白いですね」「興味深いですね」などといった、ポジティブな表現から入ります。そして、「○○さんのおっしゃる通り、□□ですね」というふうに、相手の言葉・表現を使って返すと、相手は「受け止めてくれた」と感じます。そうやって同意を示し、相手の信頼を得た上で、異なる観点や意見がある場合にはそれを追加していきます。