セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)がこの春、創業以来最大の人事制度改革を断行した。SEJは「社員の8割の年収がアップする」と社内で説明しているが、中には賃下げになった人もおり、社員の受け止め方はさまざまだ。特集『セブンの死角 伊藤忠&三菱商事の逆襲』(全15回)の#1では、ダイヤモンド編集部が独自に入手した内部資料を基に、各ポジションの新給与額を初公開する。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)
社員の8割が給与アップ!
月給が10万円上がった人も
「いいか、加盟店のオーナーには絶対に言うなよ」。5月末、セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)の営業マンは上司から、そう念を押されたという。
創業50周年の節目を迎えたSEJの業績は好調だ。2023年2月期の決算では、2328億円の営業利益を計上。永松文彦社長は「光熱費の高騰がなければ、過去最高の営業利益になっている」と自信をのぞかせる。
SEJが加盟店オーナーにひた隠しにする秘密とは何なのか──。それはずばり「月給が10万円近く上がった人もいる」(同社社員)という新たな人事給与制度である。
ダイヤモンド編集部は、SEJの人事給与制度に関する内部資料を入手した。次ページからは、同資料を基に加盟店オーナーには明かされない本部社員の“給与明細”を大公開する。