学歴話で人を不快にさせてしまう人もいる

――わかる気がします。学歴の話がこういったいい側面を持つ一方で、先ほどびーやまさんもおっしゃったように「学歴の話を不愉快に話す人」もいるのは、結構根深い気がするのですが、そういった人はなにが問題なのでしょうか。

びーやま:「学歴だけがすべて」だと思っていることです。

 学歴は努力の証であり、その人の信頼性を担保するものでもありますが、それは「ある1つの側面から見ているだけ」でもあります。スポーツや資格など、学歴以外でも努力は可視化できますし、時間をかければ学歴以上に相手のことを信頼することも当然できます。加えて、大人になってから「学ぶこと」に目覚めて、高い学歴はなくとも博識な人もたくさんいます。

「学歴の話を不愉快に話す人」はこういった可能性をすべて排除して「高学歴=優秀&信頼できる」、「低学歴=バカ&信頼できない」と簡単に判断してしまうのです。

 そのため、学歴をきっかけに相手のことを知ろうとするのではなく、学歴に審査の役割を持たせて「君はどこ大?」のような話し方をしてしまいます。当然ですが、気分がいいものではありません。

 学歴は偏差値上ではどうしても優劣はつきますが、それはあくまで偏差値だけの話で、上下関係では決してありません。

 こういった人は学歴が好きというよりも「学歴に飲まれている状態」と言えるでしょう。

――「学歴に固執しすぎている」ということなんですね。

びーやま:まさしくその通りです。学歴はあくまでその人の一部分でしかありません。それだけで人を見るのはまったく持ってナンセンスです。しかも、「高学歴か否か」に固執している点もよくありません。

 学歴の話において重要なことは、「高学歴か低学歴か」ということではなくて、「その人が自分の学歴に胸を張れているんだったらすべてが最高」ということです。

 僕もよく、「高学歴な人が好きなんですよね?」と言われますが、そんなことはなくて、「大卒以外も含めて、自分の学歴を好きな人」が好きです。

 多くの人にとって、適切に学歴が理解されるといいなと思います。

――ありがとうございました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。