朝食セットは固定
3食すべてに凝る必要はない
(1)朝食は決まったセットにする
輪湖さんの食事記録には、朝食セット、と書かれたメニューがありました。その内容は、「納豆、梅干し、キムチ、海苔、自家製ふりかけ、さごはち一夜漬け」。さらに詳しくすると、自家製ふりかけは、じゃこ・カブの葉・鰹節・生姜・ごまをごま油で炒めて醤油とみりんで味付けをし、汁気を飛ばした作り置きできるもの。さごはち、とあるのは、麹で作る一夜漬けで大根、人参、セロリなど野菜を漬け込んだもの、だそうです。
定番化しているからこそ、冷蔵庫に用意さえしておけば、家族の誰もが自分で取り出して食べることができます。朝という限られた時間に、ひとりで頑張らないと用意できないわけではない、というのは良いですよね。
ふりかけや一夜漬けを作る、というのはハードルが高いですが、作らずに買ったものに代えてみてもいいでしょう。納豆やキムチのように、冷蔵庫から出すだけで食べられる発酵食品を常備しておくのは見習いたいところです。
(2)食事時間とメニューの凝り方に緩急をつける
家族全員が揃うのは朝食くらいなので、30分程の時間をかけていただくのが輪湖家流。食事中は番茶、食後には緑茶を淹れ直して果物と一緒に楽しむそうです。さらには、作りたてのものの方がビタミンを効率よく摂取できるという考えで、食後に朝のスムージーを作って、犬と一緒に家族全員でいただくそうです。
一方、昼食は朝の風景とはガラリと変わります。なんと、りんごやバナナなど果物だけ! 会社員を辞めて起業してから20年間、ずっとこのスタイルなのだそうです。というのも、「夜は本を読んだりゆっくりしたいから、昼は仕事を詰めてしまい、食事には時間をかけない」。ちょっと血糖値さえ上がっていればいいかな、くらいのスタンスだそうです。
昼食に時間をかけないように簡単なもので終えても「年寄りは栄養失調にならないようにしないと。こけし(体は痩せて、頭ばかりが大きくなってしまってバランスが悪くなること)にならないようにしないとね」と、小腹が空いたときにはおやつなど口に入れるようにしていると言います。
そして、夕食も、15分や20分くらいで用意できるものがほとんどだと言います。食事の支度への力の入れ方に緩急をつけることで、疲れずに長く続けることができるのかもしれません。
ちなみに、必ず帰ってきて一緒に夕食をいただくというご主人は、毎晩晩酌付きでも、来年還暦を迎えるのに健康診断にはひっかかったことがない、という優等生です。