これが放送されないなんて!…RADWIMPS『賜物』に隠れた深すぎるヒント【あんぱん第16回レビュー】

ドラマでは流れない『賜物』の歌詞に
けっこう深い話に繋がるヒントがあった!

 歌詞を眼で追うと、ドラマではかからない部分に「絶望でさえ追いつけない速さで走る君」という歌詞が出てきた。これとのぶの走る速度を重ねて考えてみた。すると「のぶは足が速いき いつでも間に合う」という父の言葉を信じてこの先、走り続けるであろうのぶという存在には、けっこう深い話が託されているような気がしてくるのだ。

 言っていることがわからないと思われてしまうかもしれないが、この話を共有できる人がいたら嬉しい。

 ただ、どんなに今ほのぼのしていても、この歌詞は『あんぱん』を見るうえで覚えておいたほうがいいと、筆者は思う。ここでは、数学の成績「丁」という絶望を軽くいなして前向きなのぶに嵩は救われている。

 嵩はのぶと一緒に勉強できるのが嬉しいのだろうけれど、のぶはなんにもわかっていない。ここでは恋はまだ遠い。そんななか、ひそかに恋の風が吹いている気配がある。

 蘭子(河合優実)がひそかに豪(細田佳央太)を見つめるまなざしが、祭りのときから特別なのだ。

 釜次(吉田鋼太郎)は、豪にのぶと結婚して石屋を継がないかと言い出したときの、蘭子のかすかな動揺。この場面で蘭子の感情に気づいているのは羽多子だけ。丁重に断る豪は、蘭子を思ってのことなのか、単に釜次の弟子としての謙遜なのか。いずれにしても断ってくれて蘭子はホッとする。

 にぶにぶで進展しそうにない嵩とのぶの代わりに、蘭子と豪の恋が動き出すかも?

 これが放送されないなんて!…RADWIMPS『賜物』に隠れた深すぎるヒント【あんぱん第16回レビュー】