レベル1
職場の人の名前を覚え、名前で呼ぶ

 レベル1は、職場の人の名前を覚え、名前で呼ぶことです。例えば、ただ、「課長」と呼ぶのではなく、「○○課長」と名前で呼ぶのです。直属の上司や先輩だけでなく、他の部署の人や派遣スタッフの人も、名前を覚えて呼ぶようにしてください。

「なんだ、そんなことか」と思った人は多いでしょう。誰でもできる当たり前のようなことですが、やるとやらないでは大きな違いが出ます。

 あなた自身も、上司から「おっ、新人か」と呼ばれるのと、「○○さん」と呼ばれるのでは、後者の方がうれしいと思いませんか?

 人には「承認欲求」というものがあり、人から存在を認めてもらいたいのです。名前で呼ばれたことで、「自分を覚えてもらえた」という承認欲求が満たされます。

 これは文章でもいえることで、迷惑メールでさえも「○○様」と実名を書いてあると、「おや、何が書いてあるのだろう」と興味を持ちませんか?一方、「ご担当者様」で始まる迷惑メールは、読む前に消去しませんか?

 対面でもメールでも名前の効果は大きいのです。口頭だけでなく文章でも名前をしっかりと記入するようにしてください。

 さて、勘の良い人ならもう、わかると思います。周りと差をつける簡単な方法とは、自分の印象を良くするためのちょっとした心掛けです。レベル2に進みましょう。

レベル2
「自分の味方」を増やす会話をする

 レベル2は、「自分の味方」を増やす会話をすることです。

 筆者は職業柄、さまざまな業界の「トップ営業マン・営業ウーマン」と出会います。彼・彼女らと会話すると、なぜか気分が良くなりますし、すぐに彼・彼女らを応援したい気持ちが湧き起こり、「ファン」になります。

 それは、トップ営業マン・営業ウーマンが、人を味方に付ける話し方をしているからです。

 話し方のポイントは複数ありますが、基本は、相手をしっかり見て大きくうなずくことです。そして時々、「なるほど、○○さんはこうお考えなんですね。私もそう思います」と相手の名前を呼び、話の内容に共感します。