トップ営業マン・営業ウーマンは、この手法を意識的に行うか、あるいは無意識に習得している人がほとんどです。あなたも実践してみてください。「この新人は感じがいい」と評判になるはずです。

 最後は、簡単なのに実行している人は意外と少ない方法です。社会人になって年月がたつと忘れてしまう盲点でもあるので、異動や転職で新しい職場になった人も使える方法です。レベル3に進みましょう。

レベル3
社内の人にきちんとアポを取る

 レベル3は、社内の人にきちんとアポイントを取ることです。

 多くの会社員が、取引先や顧客といった外部の人にアポイントは取りますが、社内の人にアポイントを取るという感覚が希薄です。大抵はいきなり相談してしまいます。

 新人や若手でやりがちなのが、忙しそうにしている上司に、「今からこの書類をチェックしてください」と急に迫った揚げ句、上司から雑な対応をされ、その対応に腹を立てたりすねたりすることです。

 管理職は大抵、たくさんの仕事を抱えていて、ハードスケジュールです。上司はあなただけの上司ではありません。相手の都合を考えずに、雑に扱われたからといって「あの上司は最悪だ」などと文句を言うのはお門違いです。

 上司はもちろん、社内の他の立場の人に対しても、「相談したいことがあります。今日の午後2時から15分程度、お時間よろしいでしょうか」と事前にアポイントを取りましょう。

 こういった気遣いをできる人は実は少なく、それが新人であれば、「この新人はきちんとしているな」と、一目置かれるようになります。

 どれも簡単なことで、拍子抜けした人もいるかもしれません。しかしながら、「言うはやすく行うは難し」。まして、これらを継続し習慣化するのが至難の業だということは、会社勤めが長い人ほど、よくわかると思います。

(営業サポート・コンサルティング代表取締役 菊原智明)