立ち食いそば屋の厳しい実情
人手不足、高齢化も深刻
例えば、冬はお客さんが温かい汁物を求めるため、立ち食いそば屋では冬の方が圧倒的に売り上げが多いとのこと。最近は暑い時期が長く、寒い時期が短くなってきていて立ち食いそば屋的には厳しい状態が続いているといいます。
また、先述の通り、滞在時間が短いのも立ち食いそば屋の特徴。電車の乗り換えや待ち時間の間にサッと食べていくお客さんがほとんどで、混み合って提供が遅くなると「時間がないからキャンセル!」と帰ってしまう人もいるそうです。
特に興味深かったのは、コロナ禍以降、飲食店が従業員を集めることに非常に苦労をしているという話題。コロナ禍で「密」状態を避けるために各飲食店が営業時間を短縮したり、休業したりしてそれまで働いていたアルバイトやパートの方が他の業種で働くようになり、コロナが明けても飲食店に戻ってこないんだそう。

そしてこのお店には別の問題も。店員の高齢化が進んでおり、長年勤めていたベテランのパートのおばさまは最近、年齢と家庭の事情で退職。その後任の人材が全く雇えないため、欠員枠をタイミーで埋めている状態なんだとか。
非常に切実な飲食店界の実情を伺い、「飲食店の人手不足、うわさには聞いていたけど、ここまで深刻な状態なのか!」と驚かされました。
店長がフル稼働してなんとかお店を回している状態とのこと。安価な立ち食いそば屋は店長のような方の頑張りによって支えられているんだなと感じつつも、「これって持続可能なのか?」と今後が少し心配になってしまいました。