
「何度言っても実行してくれない」とリーダーが嘆く一方、メンバーは「頭でわかっても実行できない」ことに悩んでいる。「意識を変えよう」と思っても現状は変わらない。しかし、実行力を把握し、高める方法がある。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)
「頭で理解しているが行動に移せない」
問題を解決できないか
「何度言っても実行されない」「『笛吹けど踊らず』の状態を何とか改善したい」というリーダーは少なくない。一方、メンバーからは、「頭で理解しているが実行に移せない」といった悩みを聞く。
リーダーかメンバーかによらず、「この人はいつも率先して実行している」という人もいれば、「この人は腰が重くて、いつまでも動いてくれない」と思われている人もいる。実行力のある人とない人は、いったい何が違うのだろうか。
このように申し上げると、「意識が行動を変える」ので、しっかりと説明して、理解してもらって、意識を変えてもらうことが先決だという考えを示す人が多い。しかし、私はそうは思わない。
意識を変えるには時間がかかる。加えて、意識が変わったとしても、それから行動に移すことのハードルを超えなければならない。これでは、「頭でわかっているが実践できない」状況から、いつまでたっても脱却できない。
では、どうすればいいのか。
「意識が行動を変える」という考え方に立たないで、実行力を高める方法がある。