さらに、家族それぞれに嬉しい変化が表れました。
● 長男に笑顔が戻った
「自分の部屋があると、すごく落ち着く」と話す長男。学校でも落ち着いて授業を受けられるように。担任の先生からも「表情が明るくなった」と言われたそうです。
● 長女はセミ個室でも満足
自室を譲った長女は、当初は不安・不満もありました。が、セミ個室でも、しっかりと自分のスペースを確保できると分かって満足しているそうです。
● 次女は進んで片付けするように
次女にも小さなデスクコーナーができたことで、自分だけの場所として嬉しそうに使っています。以前よりも進んで片づけをするようになったのが、一番の驚きだったとAさんはいいます。
● 夫婦に会話する時間が生まれた
寝室が雑魚寝状態だった時は、夫婦がゆっくり会話する時間もなかったそうです。が、今では就寝前に落ち着いて話す時間が生まれ、気持ちに余裕ができたといいます。
思春期に必要なのは
「安心して過ごせる場所」
子どもが小さいうちは家族みんな同室で寝ていても、問題を感じないかもしれません。けれど、小学校高学年〜中学生にもなると、「自分の世界」「ひとりになれる時間」への欲求が急激に高まります。
特に思春期を迎えた子どもにとって、自分の考えや感情と向き合うには、物理的にも心理的にも誰にも邪魔されないスペースが必要です。
引っ越さなくてもできる!
今の家で暮らしを整えよう
家を変えずに暮らしを変える――。Aさん一家のように、「発想の転換」だけで家族の関係が良くなるケースもあります。
• 家具の配置を見直す
• 間仕切りで空間を分ける
• 使用目的を変えることで新しい部屋をつくる
こうした工夫だけで、驚くほど生活が快適になることもあります。
「部屋が足りないから仕方ない」「子どもの落ち着つきがないのは一時的なこと」などと思い込まず、今の住まいを再編してみませんか?家族全員の“ちょっとした居場所”が見つかることで、暮らしはもっと心地よく、家族の関係もより深まるはずです。