もし犯人に捕まってしまっても
まだやるべきことは残っている
あらゆる手を尽くしても、警察が到着するまでに実行犯に捕まってしまう場合があるかもしれません。
そのときは、命を守るために抵抗しないでください。
おそらく実行犯から、抵抗されないように手足を縛られることになるでしょう。そして、現金はどこにあるのか、キャッシュカードや通帳、クレジットカードがどこにあるのか、宝石や貴金属類はどこにあるのか、脅されることになります。
闇バイトは、指示役から「縛ってでも、暴行してでも、金品のありかを聞き出して奪ってこい」と言われているからです。
この段階になったら、抵抗しても命を危険にさらすだけです。
冷静さを失っている素人ほど怖いものはありません。彼らが何をするのかまったくわからないからです。

佐々木成三 著
金品を守るためにできることとしたら、家の中に現金や貴金属をできるだけ置かないようにするとか、例えば、貯金残高がない「空のキャッシュカード」などを事前に用意して、何かあったときに犯人の手に渡っても被害が最小限に済む方法も考えられます。
基本的には、実行犯の言うことに従いながら、実行犯の特徴を観察してください。年齢、身長、髪の色・長さ、服装、話し方など、何でもいいので覚えていると、実行犯が逃走したときに捜査の役に立ちます。
こういう事態にならないように、実行犯と対面しないための二手、三手の仕掛けが大切なのです。侵入に気づいたときに110番通報できていれば、その仕掛けのおかげで助かる確率は格段に高くなります。