
課長、部長、本部長、役員……とどんどん出世していく人と、「出世が止まる」人の違いはどんなところにあるのだろうか。役職が上がるにつれて生じる変化に対応できるか否かが、キャリアを左右する。
ダイヤモンド・オンライン会員限定で配信中の本連載をまとめた電子書籍『結果を出す人の仕事術』(石倉秀明著)の発売を記念して、特別編をお届けする。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)
トントン拍子で出世していく人と
出世が止まる人の違いとは?
役職が上がるほど、管掌する領域は増えていきます。時に、自分が経験していない分野や苦手な分野にも関わらなければなりません。
例えば、管理部門の経験がないけれど、役員として管理部門を監督するということはよくあります。
そうした未経験の領域でも、結果を出すことができるか。役員クラスまで出世していけるのか、出世が止まってしまうのかの差はここにあると思います。
では、未経験の分野や苦手な分野で結果を出すにはどうすればいいのか。
過去の経緯も含めて
「大枠を正確に捉える」
私の場合、初めてお手伝いする会社など未経験の分野の仕事をするときには、その分野に関する代表的な本を5冊くらい買います。そして、どの本にもだいたい書いてある「大事そうなこと」は必ず押さえておくようにします。
また、できれば関係者全員に1on1などで、「今どういうことをやっていて、何が課題なのか」といったことを聞きます。
こうして大枠を正確に捉える。過去の議論の経緯なども含めて理解しようとすることをサボらない。これが一番重要なことです。
未経験の領域だから現場に丸投げするのではなく、自分で理解した上で意思決定をしていく。その領域のプロフェッショナルにならなくてもいいですが、管轄する部署について担当者たちと正しい知識で話をして、物事が決定できるぐらいのところまではキャッチアップしておく必要があります。
そのために、自分で一次情報を取りに行き、その領域の解像度を上げることが大切なのです。
山田進太郎D&I財団 COO。2005年に株式会社リクルートHRマーケティング入社。その後、リブセンス、DeNA、起業などを経て2016年より株式会社キャスター取締役COOに就任(2021年より取締役CRO)。2023年10月の東証グロース市場上場に貢献し、2023年12月からは働き方について研究、調査を行うAlternative Work Labを設立し所長就任(現在も兼任)。FNN系列「Live Newsα」、AbemaTV「ABEMAヒルズ」レギュラーコメンテーター。著書に『これからのマネジャーは邪魔をしない。』(フォレスト出版)、『THE FORMAT 文章力ゼロでも書ける究極の「型」』(サンマーク出版)など。
ダイヤモンド・オンライン会員限定で配信中の連載『「40代で戦力外」にならない!新・仕事の鉄則』の人気記事をまとめた電子書籍『結果を出す人の仕事術』が発売中。