室内では、操作系がフレンドリーなタイプに刷新された。従来モデルは、斬新すぎるインフォテインメント系の評判が悪かった。新型ではしっかりと手当され、新しいシステム“MIB4”が採用された。

 インパネ中央には12.9インチの大型タッチディスプレイを装備。システム演算処理の向上効果で、地図スクロールなどが一段と素早くなったほか、“IDAボイスアシスタント”を搭載。多くの機能を音声でコントロールできるようになった。

 モニター下部にバックライト付きタッチスライダーバーが新設され、暗い中でも空調温度やオーディオの音量調整が行いやすくなった点もうれしい。

 パワートレーンの充実にも要注目。GTIやRを除くガソリン仕様は、48Vマイルドハイブリッドの1.5L・eTSI 直4直噴ユニット(116ps/150ps)を採用。ディーゼルは2LのTDI直4クリーンディーゼル(150ps)を搭載する。これまでエントリーグレードには1LのeTSI直3を搭載していたが、最新モデルは全車が4気筒。従来の3気筒も悪くなかったが、クルマ好きにとって、やはり4気筒はうれしい。

俊敏で気持ちのいい走りを披露。
やっぱりゴルフはいい!

 試乗車のR-Lineは、標準シリーズのスポーティモデル。150ps/250Nmを発揮する1.5LのeTSIユニットを積み、専用エクステリアとスポーツシートが“走り優先”を物語る。足元は225/40R18タイヤとエアロ形状アルミを装着。

 ニュースは、スポーツサスペンションとプログレッシブステアリングが与えられていること。ステアリングはロックトゥロックが2回転あまりとクイックな設定。俊敏なハンドリングを持ち前の正確なライントレース性とともに楽しむことができるのが魅力だ。

 乗り味は、走り優先で仕上げた調律具合がストレートに伝わってくる。通常グレードと比べて、やや硬めに設定している。これがなかなか心地いい。スポーティなテイストを好むドライバーにぴったりだ。以前は少々気になった路面の当たりの硬さや微振動が緩和されたのも、好印象である。