パナソニック 正念場#2Photo:D-Keine/gettyimages

業績の伸び悩みが続くパナソニック ホールディングスは、遂に1万人の人員削減を実行するに至り、株式市場の評価でも競合に大きく後れを取ってしまった。ソニーグループや日立製作所との「分かれ道」はどこだったのか。特集『パナソニック 正念場』の#2では、ソニー、日立、パナソニックの過去25年間の時価総額推移を比較分析するとともに、パナソニック歴代社長が時価総額をどれだけ押し上げたのかを徹底検証する。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)

「1万人リストラ」のパナソニック
改革の効果に、社内から懐疑的な声も…

 国内電機大手のパナソニック ホールディングス(HD)が、またしても構造改革に踏み切る。持続可能な企業構造への転換を図るべく、グループ会社のパナソニックを「発展的に解消」してグループを再編するほか、国内外で1万人もの人員削減を断行するのだ。

 だが、今回の改革に対し、社内では懐疑的な声も上がる。あるベテラン社員は、「ソニーグループや日立製作所はドラスチックに変革を遂げて急成長している。それに比べて当社は、歴代社長がリストラや構造改革を繰り返してきたが、成長できていない」と肩を落とす。

 では、実際のところ競合他社と比べてパナソニックHDはどれだけ成長できているのだろうか。ダイヤモンド編集部では、ソニー、日立、パナソニックの過去25年間の時価総額を徹底分析した。すると、次ページのグラフで見るように、成長を遂げた競合2社とパナソニックとの「分かれ道」が浮かび上がってきた。それは、どの社長の時代だろうか。

 次ページでは、2001年から直近までの電機大手3社の時価総額推移を比較分析するとともに、パナソニック歴代社長が時価総額をどれだけ押し上げたのかを徹底検証する。