「7割無理そう」は“ほぼ100%無理”→それでも挑む意味
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ラッキーを期待するとき、人は確率を高く見積もりがち
今日は「ラッキーなことは滅多に起きない」というテーマでお話ししたいと思います。
人は、確率が低いことにチャレンジする場面がありますよね。頭では「これは滅多に起きないことだ」とわかっているつもりでも、心のどこかで「もしかしたら自分には起きるかも」と期待してしまう。
実際には、そんなラッキーな出来事が起きる確率を、心の中で実際よりも高く見積もっていることが多いんです。
「これは絶対起きるはずだ」とさえ思い込んでしまうこともあります。でも、それはただの「期待」にすぎません。
ラッキーなことは、そう簡単には起こりません
「ラッキー」と呼ばれるような出来事が人生に起きるのは、本当に数えるほどです。たいていの人にとっては、人生に一度か二度あればいいほうでしょう。
ですから、「これをやったらうまくいくかも」と思ってチャレンジすることがあっても、それが成功する確率は実際にはかなり低いと考えたほうがいいのです。
やるからには、「どうせうまくはいかない」と思っていたほうが、がっかりしなくて済みます。
それでも、やるしかないときがある
私自身、いろいろなことを始めるタイプです。楽観的なところもあって、「うまくいったらこうなるかもしれない」と夢を見ることもあります。
でも、実際に「うまくいった」と言えるような結果が出たのは、これまでの経験の中でも本当に一度か二度程度です。ほとんどはうまくいっていません。
それでも、挑戦する時には「今回こそは」とどこかで期待してしまう。頭では「どうせ起きないだろう」と思っていても、心では「起きてほしい」と願ってしまうのです。
7割起きないと思っていることは、ほぼ100%起きない
自分の中で「7~8割は起きないと思っている」というレベルの出来事は、実際にはほぼ99.9%起きないと考えたほうがよいです。
だからこそ、そのくらいの厳しい前提をもって、「それでもやりたい」「やらないと気が済まない」と思ったことにだけチャレンジするべきだと思います。
大事なのは、ラッキーに頼らない計画
では、「ラッキーがほぼ起きない」とわかっているのに、どうやって物事をうまく進めていけばいいのか。
結論から言えば、計画通りに物事を進めるのが一番うまくいく道なのです。
「ラッキーが起きたらいいな」と期待して動くのではなく、「こうやれば、たぶんこのくらいの結果になるだろう」という現実的な見込みのもとで、小さな一歩を重ねていくことが大事です。
成功は、地道な積み重ねの結果
「とんでもないラッキーによって人生が激変する」というようなことは、ほとんど起きません。
うまくいっている人は、「こうすればこうなるよね」という予測のもとで、コツコツと積み重ねてきた結果として、良いことが起きているのです。
つまり、成功とは「計画通りに進んだ結果の延長」にあるもので、「奇跡」や「偶然」ではないのです。
結果として最も「うまくいく」道
ラッキーは、期待してもまず起きません。でも、それでいいのです。
私たちがすべきことは、ラッキーを待つことではなく、確実に起きそうなことを丁寧に積み重ねていくこと。
それが、結果として最も「うまくいく」道だと私は思います。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。