英語資格の取得を要件とする入試も

 明法は国語か算数の1科入試以外で、英検4級以上取得者に加点措置を行う英検優遇制度を取っている。桜丘の2日[第3回英検利用](33人・3.7倍)は算数1科と英語インタビューの得点、英検4級以上の換算点(保証点)との合計で判定する。5級55点、4級65点、3級75点、準2級85点となっており、5級も対象としている。

 城西大学附属城西[英語資格型]は1日[1回午前]・2日[2回]・5日[3回]・7日[4回]の入試区分として設けられている。3つのタイプに分けられ、「I」は英検4級以上が出願条件で、国算2科(200点満点)の得点に加点(4級10点、3級20点、準2級以上30点)される。英検準2級以上が出願条件となる「II」(日本語と英語による面接)と「III」(国算2科と面接)はかなりハードルが高くなる。

 いずれも面接を行う玉川学園は、一般クラスの1日午後[2回]と2日午後[4回] に国語・算数のいずれ1科と英語資格の入試区分「英語資格利用型」がある。英検3級以上の取得が出願条件で、換算点は3級70点、準2級85点、2級以上100点となっている。他に募集人員は10人と少ないものの、IBクラスでは日英算(英語による出題)3科を行い、1日[1回](5人・2.5倍)と2日[2回](4人・4倍)と少数精鋭の入試となっている。

 桐蔭学園[グローバル](47人・2倍)は特別奨学生選抜を行う2日午後[2回]に設けられた入試区分で、出願に際して英検3級以上の英語力が求められる。国語と算数基礎の各100点満点に、英語資格(3級60点、準2級80点、2級以上100点)が加点される。26年から共学化、鎌倉国際文理に校名を変更する鎌倉女子大学の加点措置はかなり大きく、英検4級30点、3級50点、準2級70点、2級以上100点としている。

 ここからは、3つ目の「要件方式」について見ておきたい。駿台学園[内申重視・1科選択型]では、英語の受験については英検4級または同等以上の英語力があることが条件となっている。1日の聖学院[英語特別](11人・1.8倍)は英検3級以上を出願条件とし、日本語と英語による面接を行う。

 女子校はどうか。1日[A]・2日午後[B]・4日[C]と3つの入試回がある山脇学園[英語]では、英検3級以上の取得が出願の条件となっている。英検4級以上の取得と国算2科が課される1日の十文字[英検利用](22人・1.6倍)は24年14人・1倍から受験生を増やしている。カリタス女子は2日午後[国語1科]を[英語資格]に名称変更、英検3級以上を出願要件として、国語1科を当日は課す。

 グロバールリーダーズコースへの入学を希望し、一定の英語力や海外在留履歴があるか国内のインターナショナル校出身者が出願条件となっている大妻中野[グローバル]は、1日[1回]と3日[2回]いずれも25年13人・1.2倍だった。国算2科と10分程度の英語スピーキングテストが行われるが、英検2級合格スコア(CSE1980点以上)の取得者は筆記試験を行わず面接試験のみとなる。

 昭和女子大学附属昭和は、本科コースの1日[AA]と2日[B]、グローバルコースの1日[GA]と2日[GB]で、国数英3科では英検3級レベルの英語を課している。英検2級以上取得者は国数英3科の英語試験が免除され100点としている。藤村女子[英語選抜]は国・算いずれかと英語の2科だが、英検2級以上取得者は英語の試験が免除される。